ファイルの一部分を変更することやそのためのデータのことをパッチと呼びます。また、パッチを使用してファイルに変更を加えることを「パッチを当てる」または「パッチを適用する」といいます。
IPSは、数あるパッチの形式のうちの一つであり、IPSファイルの拡張子は、ipsとなります。
IPSファイルが IPSパッチャー(IPS Patcher)と呼ばれるソフト(アプリ、プログラム)に読み込まれ、 IPSパッチャーによって、 元のファイルが 変更された元のファイルに書きかえられるという流れになります。
ですから、 変更された元のファイルを作成するためには、
元のファイル と IPSファイル と IPSパッチャー
の3つが必要です。
また、 IPSパッチャーはソフト(アプリ、プログラム)なので、Windows、Mac OS、Linux、Android、iOSなどの基本ソフトに対応したものが必要であり、Windows対応のものとして、WinIPSがあります。Windows以外の基本ソフト対応の IPSパッチャーについては、インターネット検索などを利用して探してみてください。
ここでは、Windows上でWinIPSを使ったパッチの当て方を説明します。マウス操作、Windowsエクスプローラーの使い方、ファイルの種類の調べ方、圧縮ファイルを展開する方法などのパソコンの基本的な使い方については説明していません。また、掲載されているスクリーンショットは、ご使用のWindowsのバージョンや設定によって多少違いがあるかもしれません。
これから、WinIPSを使って、
元のファイル「D:\file\data.bin」にあるBINファイル
IPSファイル「D:\download\patch\patch.ips」
から
変更された元のファイル「D:\download\patch\patch.bin」
を作成していきます。
(1) WinIPSの開発者が運営し、最新版が入手できるSMB LaboratoryからWinIPSを入手しましょう。リンク先のページに「WinIPS 0.XX」というリンクがあるので、そこをクリックしてダウンロードします。ここでは、英語版(English)やソースコードは必要ありません。
(2) ZIP形式の圧縮ファイルなので、これを展開します。展開されたファイルの中にあるwinipsのアイコンをダブルクリックしてWinIPSを起動します。
(3) 「セキュリティの警告」メッセージボックスが表示されますが、「実行」ボタンをクリックします。
(4) WinIPSが起動すると、このようなウィンドウが表示されます。
原因 | 解決法 |
WinIPSと同名の異なる用途向けアプリケーションを使用している | SMB LaboratoryでWinIPSをダウンロードしてください。 |
すでに起動しているWinIPSのウィンドウが最小化されている | 起動しているWinIPSを使用してください。 |
WinIPSがフリーズしている(応答なしの状態になっている) | フリーズしているWinIPSを強制終了させるか、パソコンを再起動してください。 |
(5) 操作が「IPSパッチ」になっていることを確認します。
(6) IPSファイルのディレクトリ(ここでは「D:\download\patch」)をエクスプローラーで開き、 IPSファイルをWinIPSのウィンドウ(下の画像の赤く色を付けた部分)にドラッグ&ドロップします。
(7) さらに、変更を加える 元のファイルのディレクトリ(ここでは「「D:\file」)をエクスプローラーで開き、 元のファイルをWinIPSのウィンドウ(下の画像の赤く色を付けた部分)にドラッグ&ドロップします。
(8) すると、WinIPSで IPSファイルと 元のファイルの指定が完了し、WinIPSのウィンドウはこのようにファイル名が表示された状態になります。
(9) 適用ボタンをクリックします。
(10) このようなメッセージボックスが表示されるので、はいボタンをクリックします。
(11) エラーがなければ、このようなメッセージボックスが表示されるので、OKボタンをクリックします。
(12) IPSファイルと同じディレクトリに 変更された元のファイル「D:\download\patch\patch.bin」が作成されています。